県道を挟む形で、野中堂と万座の環状列石が並んでいる。一つ直径50m近くあり、周囲は公園のように整備されているが、そこに立っているだけで縄文人の息吹きが伝わってきそうな感じがするから、今もなお何らかのパワーを発しているのかもしれない。
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縄文人のお墓、というだけでは余り驚くこともないが、そこに隠されているメッセージを紐解くのが楽しい。
青森・三内丸山遺跡でも言われたことだが、縄文人は天文観測の技術を持っていたと考えられている。二つのストーンサークルの中心線を結んだ延長線上に夏至の日の太陽が沈む配置になっているし、春分、秋分の太陽の位置についても石の配置と関連があるという。
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鹿角は民話・伝説の里としても知られているが、民俗学研究で高名な柳田国男氏は「私に時間と経費をくれるなら民俗の研究に気仙郡か鹿角郡を選ぶ」と言ったほどだ。
その数多い民話の紹介は後に譲るとして、大湯のストーンサークルと奇妙な縁がある話を紹介したい。