泥湯温泉は秋田県湯沢市にあります。と、言っても山を越えると宮城県の鬼首(おにこうべ)、鳴子温泉というほど秋田県の中でも最南端に位置します。地図では仙台からも近いのですが、国定公園栗駒山の麓、とても山深い谷にあります。
自家用車でさえ行き違えない狭い道路のお陰で、静かな山の温泉宿の風情が今も残されていました。3軒しかない温泉旅館の中でも「元祖 山の湯」の看板を掲げる「小椋旅館」の女将・小椋一七子さんを訪ねました。
標高が1,000m近くあり紅葉が始まる季節で、しかも小雨が降る少し肌寒い中での取材となりましたが、道端や山のあちこちから蒸気が吹出している上、日帰りで入浴を楽しむお客さんの姿で「知る人ぞ知る」温泉地であることが解ります。